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 市民参加の食品安全条例制定実現に全力を

2003年度の東京都予算編成作業が進んでいます。これに先立ち選定された重要施策には、「食の安全・安心確保に向けた都独自のしくみの構築」として「食品安全条例」の検討が盛り込まれました。1989年に「食品安全条例」制定を求める55万筆の都民の直接請求運動以来、生活者ネットワークが取り組んできた活動がついに具体化することになりました。食に関する重要施策には、ほかにも消費者代表もメンバーとする「食品安全情報評価委員会」の設置、食品衛生自主管理認証制度、都民のための生産情報提供プロジェクト、検査・監視制度の再構築などが盛り込まれました。 
 
今定例会では、これらの制度や条例を策定するにあたって都民参加をどのように図るかを質しました。また、偽装表示事件のように都域を越えて首都圏に製造所や生産地がある場合、自治体連携が不可欠であることを指摘しました。
 
一方、国では、食品衛生法の改正、食品安全基本法(仮)の制定が来年の通常国会に提案される予定です。ここには初めて「国民の健康を守る」ことを目的とすることが明記されることになっており、これまでの「衛生上の危害の防止策」や「公衆衛生の向上及び増進に寄与すること」から大きく政策転換することになります。                          
昨年9月に発生したBSEいわゆる狂牛病事件以来、食肉表示の偽装・詐欺事件、許可されていない食品添加物の使用、未登録農薬を使用していた農産物、輸入野菜からの農薬の大量残留問題など、次々に起こる食の安全を揺るがす事件に、ようやく国も都も消費者の視点に立った食の安心・安全確保に乗り出したといえます。 
 
今後は、条例制定過程への市民参加の確保、縦割り行政を克服した総合施策の構築に向けて取り組みます。

(翔く市民レポート NO.44  2003.1.15)


 今こそ食品安全条例を

消費者が安心して食べるために食品のリスク評価が必要です。国ではBSE(牛海綿状脳症)調査検討委員会が消費者保護を中心にすえた食の安全確保のため、独立したリスク評価組織として新行政機関を提言しました。
 
都には食品安全確保指針がありますが、これを「食品安全条例」に格上げすることを今回の予算特別委員会で提案しました。石原知事からは「条例を設けることは意義あること」との答弁を引き出しました。
 
1989年、食の安全を求めるおおぜいの市民が、東京都に食品安全条例制定の直接請求を提出しました。55万筆にも上る署名は、安全な食べ物を食べたいという消費者の立場からの要求でした。この運動は、1986年のチェルノブイリ原発事故がヨーロッパやアジアに広汎な食品放射能汚染をもたらし、その放射能残留基準値に対して消費者が不信を抱いたことがきっかけでした。
 
この食品安全条例直接請求によって、条例こそできませんでしたが、東京都の食品安全にかける予算は倍増し、消費生活条例の見直しがおこなわれました。何より、市民の力が消費者の立場に立った食品安全行政へと転換させる一歩となりました。
しかし、その後も日本人の食生活は遺伝子組み換え食品の出現やホルモン剤投与などの食品に脅かされています。また、グローバリズムが進み、食卓に上る食品は世界中から輸入されています。ハーモニーゼーションと称してWTO協定の中で食品に関する規制は世界中が同一の規制を使うようになりました。
 
食べ物を工業製品にしてしまう状況は効率ばかりを優先し、ついには草食動物の牛に肉骨粉を与えるなど自然の摂理に反することが行われるようになりました。その効率性を求める体制が、消費者を無視した状況を作りだしたのです。
 
BSE(牛海綿状脳症)問題や雪印を始めとする多くの食品表示偽装問題が露呈し、私たち消費者は選択の基準さえ奪われています。食品に対する安全が脅かされている今こそ、私たちは「食品安全条例」を再び提起し、制定をめざします。

(翔く市民レポート NO.41  2002.4.15)


 消費者参加で今こそ食の安全を!リスク・コミュニケーションを確立しよう

〈小松ひさ子〉

2001年9月、国内で初めてのBSE感染牛が発見されて以来、食肉表示の偽装・詐欺事件、許可されていない食品添加物の使用、未登録農薬の使用、中国産野菜から大量の残留農薬が検出されるなど、食品の安全や信頼を揺るがす事件が次々に起こっています。
 
食の安全性に対する不安は増大しています
食品の安全に不安を「感じている」と答えた人は90%にのぼり、食品の表示について「信頼していない」と答えた人は約半数、という世論調査でも明らかなように、食の安全性に対する不安はかつてないほどに増大しています。企業モラルの欠如はもはや救いがたく、また、食品の安全を厳しく管理するべき立場にあるはずの農水・厚労省など行政の責任は重大です。
 
このような中で、ついに国も食品安全基本法の制定に向けて動き始めました。これまでの食品行政のあり方は、業界を相手とする「食品衛生行政」であって、国民を対象とした消費者保護を考えた「食品安全行政」ではありませんでした。しかし、今回の法の目的は、国民の生命と健康保護を基本として食品の安全を確保することで、食品行政史上はじめて消費者保護が前面に打ち出されました。
 
自治体イニシアティブで食の安全確保を
制定が予定される食品安全基本法には自治体の責務が盛り込まれ、役割の強化が期待されます。東京都においても生活者ネットワークが提案した「食品安全条例」の制定が重要施策にとり入れられました。
 
杉並区では、このたび発表された「保健福祉計画(素案)」のなかに、食品添加物の使用や表示に対する監視指導の強化などと並んで、区民の食生活の不安解消のために、「食の安全確保」の考えが明記されました。
 
これまで私たち生活者ネットは、行政が行なう情報提供、普及啓発だけではなく、食品安全のシステムの中に消費者が参加するしくみを提案してきました。ようやく基本法の中にリスク・コミュニケーションというしくみが示されました。本来、どんな食品にもリスクは伴います。リスクの評価・管理にリスク・コミュニケーション(すべての関係者の間での情報・意見の交換)を確立しなければなりません。このリスク・コミュニケーションは、消費者、NPO、事業者、専門家、行政が参加して身近な自治体の場で実践されるべきです。生活者ネットワークは、食の安全の確保をめざします。

(生活者ネットすぎなみ NO.46  2003.1.5)


 「ストップ!遺伝子組み換えイネ」を請願しました

〈遺伝子組み換えイネは食べない消費者の会    巽 英里〉

1.学校給食に遺伝子組み換えの米を使用しない
2.遺伝子組み換えイネを承認しないという意見書を国に提出する
3.すべての遺伝子組み換えイネについて表示を義務化するよう国に意見書を提出する
という請願署名用紙を手に、9月18日、杉並区議会議員に、この請願に賛同し、できれば紹介議員になっていただけないか、とお願いして回りました。背中に1409筆の署名を背負って。
 
うれしいことに、ほとんどの議員の方が、私たちの請願について話を聞いてくださり、その場で紹介議員になることを約束してくださる方もありました。
 
この請願がひとつの砦となって、私たちの食の安全を守ることができるよう願っています。
 
尚、この請願は9月30日文教委員会に付託されることが決まり、今後審議される予定です。

(生活者ネットすぎなみ NO.43  2002.11.5)


 私たちの食卓は本当に安全? 私たちの食卓は本当に安全?

区に「遺伝子組み替え食品の表示の義務づけを国に求める意見書」を提出する市民グループと学習会を開き、街頭キャンペーンを行い消費者の4つの権利(知る、選ぶ、安全、意見反映)の保障を訴えました。国へも市民グループと共に働きかけを行い、国は表示に向けて動き出しました。また、都も都議会での藤田愛子の提案で表示を約束しています。早期実現に向けて、これからも働きかけていきます。

(生活者ネットすぎなみ NO.34  2000.1.23)


 狂牛病  牛海面状脳症(BSE)

〈都議会議員 藤田愛子〉

読者の皆さんは牛肉を食べていますか。BSEにかかった牛が発見されて以来牛肉の消費は市場の枝肉販売量としては2.5割ほど減少しています。11月23日に品川にある東京都のと畜場に行き、BSE検査の状況を視察しました。10月18日にと畜した牛の全頭検査が始まりましたが、獣医師2人が牛の延髄かんぬき部を採取し、検査を行っています。全ての牛には識別番号が付けられています。検査にはおよそ6時間ほどかかるため、内臓も含め保管し、検査結果を待ちます。危険とされている脳、眼、脊髄、回腸遠位部の4部位はすべて廃棄され、大田清掃工場等で焼却されています。
 
本来、全頭検査が行われたあとはBSE発病の牛を食べてしまうことはないわけです。しかし、農水省や厚生労働省の対応が二転三転したり、一方では本当に危険部位は4部位だけなのかなど、原因究明がされないために不安が消えません。大臣やEUの勧告も無視する役人の対応は犯罪的であり、消費者の信頼が得られなければ畜産農家にとっても死活問題です。消費者の信頼回復のためにはあらゆる手だてを講じる必要があります。
 
EUでは小売店で買う牛肉を生産地までさかのぼれるしくみができています。今回の事件で国は誕生からと畜までの「家畜個体情報管理システム」(トレーサビリティー)を検討していますが、枝肉から小売までは必要なしとしています。消費者が小売店で安心して牛肉を買えるように、生産から小売までの安全を確認するトレーサビリティーを東京都で実施するよう、第4回定例会の代表質問で提案しました。
 
生産は農水省、肉の流通は厚生労働省というような、縦割り行政の弊害をなくし、総合的な食品安全行政の確立を目指します。

(生活者ネットすぎなみ NO.40  2002.1.15)