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広報誌:生活者ネットすぎなみ  
2004.10.15発行 No.53
バックナンバー:No.52
 変わる 杉並の教育・学校・地域
 杉並区では、社会状況の変化などに対応して行う行政計画の改定を行いました。基本計画で、五年後の将来像を「人が育ち 人が活きる杉並」とし、「未来を拓く人をつくる」ことを大きな柱に「教育立区」をうたい、教育改革を推進することを打ち出しています。

杉並区の教育改革とは
学校風景
これまで「特色ある学校づくり・地域に開かれた学校」をめざしてきた杉並区がこのたび示した「教育立区」とは、「教育に支援を惜しまない地域社会を築き、区のすべての施策に教育の視点を取り込むこと」といいます。そしてその実現のためにこれまでの教育目標を改定し新たに教育ビジョンを策定、全国初の「教育基本条例」を制定することを掲げています。 また、新たな独自の具体的な取り組みとして、小中一貫教育、幼稚園と小学校の連携教育、区独自の教員養成・採用、地域運営学校の実施などが提案されています。 分権化が確実に進んできている中で、教育の分野は国による補助、東京都による人事権などに象徴されるように、相変わらず自治体の裁量権に制約があることが問題です。その意味でも、杉並区が独自性を発揮し、教育を改革していくことには、賛同するものです。改革に当たっては、現代の日本における義務教育・自治体レベルで提供される教育サービスなどがどうあるべきかを、多くの区民の参加で、広範に議論をされなければならないことを、今議会の一般質問の中で主張しました。

(Photo:学校は一日の大半を過ごす居場所、だからこそ子供たちにとって居心地のいいところに)


小中学校適正配置
学校での防災訓練
小中学校の適正配置もいよいよ具体化してきました。杉並区では、行財政改革・進む少子化・校舎の老朽化に伴う改修・改築などを大きな理由に、昨年、区民も参加しての「適正規模検討委員会」の答申を基に適正配置基本方針を定めました。「よりよい教育環境を整備し、新しい学校をつくる」ことを強調していますが、いわゆる「学校の統廃合」であることは否めません。しかし、社会状況を踏まえ、限りある財源、つまり私たちの税金を最大限有効に配分するためには、やむをえない判断とした上で、子どもたちにとっても、地域にとっても、より良い形を作っていかなくてはならないと考えます。 地域における学校の役割は、教育施設以外にも放課後の居場所、PTA活動や災害時の防災の拠点などさまざまな機能があります。また、まちの変化を予測分析し、まちづくり計画などとの整合性を図るなど、総合的視野も重要なポイントでしょう。今後も、生活者ネットワークは、適正配置に際し、地域の区民との十分な協議、情報の公開を求め、そして、何よりも、子どもたちの最善の利益を守る視点で、活動を組み立てていきます。

(Photo:学校での防災訓練)

 
 杉並区議会第三回定例会 一般質問
河津利恵子区議会議員 河津利恵子 http://rkawazu.islandvoice.net -----------------

去る9月14日から10月8日まで、平成15年度の決算特別委員会を含む第三回杉並区議会定例会が開催されました。
今議会では、生活者ネットワークが活動の中心としてきた、参画と自治・協働の視点で、先ごろ示された基本計画・実施計画・行財政改革プランの改定と、介護の現場から、高齢者福祉施策について一般質問しました。 杉並区の今後5年間の大きなテーマは、「地域ぐるみ、人を育てる」に集約されます。自治型社会を築く上で、今後も区民の活動を応援し、対等な協働を確立することを、杉並区に求めていきます。

◆「すぎなみ五つ星プラン」と「すまーと杉並計画」について
杉並区では平成17年〜22年までの基本計画・実施計画の改訂案を「すぎなみ五つ星プラン」として示し、「人が育ち 人が活きる杉並区」をスローガンに「24時間365日の安全・安心の区役所サービス・地域ぐるみで教育立区・生涯現役で活動できる元気なまち」を重点プランとしています。また、第三次の行財政改革プラン「すまーと杉並計画」では、区民との協働を進め、自治体の経営改革に取り組むことを打ち出しました。
今後の自治体のあり方として、「人」に着目し、区民に対して「小さな政府」を謳っていることは、一定の評価をしつつ、今後進められる民間委託・民営化・協働などの行政運営には十分なチェックが必要ですし、そこには住民の参画が欠かせません。加えて、以下の質問をしました。

河津利恵子

Q.自治体としての特色は。
A.「徳の高い文化都市」としていきたい。

Q.定着化のため、雇用を含めた若者支援が必要では。
A.認識している。予算編成の中で適宜反映させていきたい。

Q.NPOによる政策提案制度を拡充し骨太なチャレンジを。
A.実施結果を踏まえて検討。

Q.町会・自治会の役割を検証し、新たなパートナーシップを築くべきでは。
A.新たな役割と機能をともに考えていきたい。

Q.自治を進める上で、「地域内分権」を模索しては如何か。
A.検討を進めている。

◆高齢者福祉施策について
介護保険制度が導入されて4年半。国では、06年の改正に向けて、想定以上に保険給付が膨らんでいるため、利用者負担を含めての財政改善や、要支援・介護度1程度の方への予防給付などの議論が本格化します。高齢社会を支える社会保障として、今後も継続利用でき、さらに安定運営される制度に育てなければなりません。現場では少なからず混乱が起きていることから、以下のような質問をしました。

Q.元気高齢者への介護予防施策も、充実されるべきでは。
A.認識している。改正の動向を見ながら検討していく。

Q.専門家によるリハビリ計画の作成や簡単にできる工夫が必要では。
A.地域の実情にあった事業を検討していく必要がある。

Q. ケアマネージャーへや利用者への情報提供を。
A.積極的に行っていきたい。


小松久子区議会議員 小松久子 http://hkomatsu.islandvoice.net ------------------

昨年改定された「杉並区一般廃棄物処理基本計画」の目標達成のための具体化プログラムとして「杉並ごみ半減プラン」の素案が公表され、小松久子は第1回定例会に続いて質問に採り上げました。また「すぎなみ五つ星プラン」改定素案の中の学校教育に関する部分を主に、東京都教育委員会で決定した内容についても触れました。

◆高齢者福祉施策について
ここで掲げられた目標は3つ。不燃ごみの減量により杉並中継所を不要にする、家庭ごみの40%削減、リサイクル率を43%に、など数値で示されています。その根拠を尋ねると、3年前を基準に不燃ごみを80%、可燃ごみを3分の1減量すれば中継所は不要になり家庭ごみの削減目標も達成できるとのこと。リサイクル率の目標も連動しており、3つが同時進行しないと達成できないもののようです。目標に対比しては昨年度のごみ減量がわずか0.5%にすぎないのはごみ政策が区民に浸透していないのでは、という問いには、プラスチックやペットボトルのリサイクルなどの具体策を思い切って実施していくという答弁でした。

◆高齢者福祉施策について
教育に支援を惜しまない地域社会を築くこと、区のすべての施策に教育の視点を取り込むこと。それを「教育立区」と呼び、その実現のために区は全国で始めての基本条例を策定するとしており、懇談会の設置や区民意見提出手続きなどにより幅広く意見を聞いて、2年後には制定の予定といいます。条例の前提に「子どもの権利条約」の理念を、との問いには明確な答えはありませんでした。都教委の「ジェンダー・フリー」という用語使用に関する見解と男女混合名簿禁止の通知に関しては、だからといって区の男女平等推進施策や教育が後退するようなことにはならないという趣旨の答弁が得られ安心しました。


★ 議会のトリビア その 3 ★
区長の議会答弁は、質問者全員に行われるわけではない?
☆ それぞれの区や市によって議会の構成も違うため、首長答弁は全く様々です。
  とにかく、杉並は与党には区長答弁があり、野党には基本的にありません。
  (時々答えることもありますが、めったに・・・)
★ 本当の(?)理由を聞いてみたいものですね。(T)


 議案から : 空き地の管理に「行政代執行」制度を創設

「安全美化条例」の改正

付近の空き地や空き家で、雑草やごみの不法投棄・害虫被害で困っていませんか?また見通しが悪く防犯上不安に思うことはありませんか?
適正な管理のできていない空き地や空き家の所有者に対し、これまで区は改善命令は出せたものの強制力はなく、確実な改善に結びつけることができませんでした。また、所有者が区外在住のケースも多く、改善の意志はあっても実行できない場合もあります。
今回の「安全美化条例」の改正で、適正な管理をしていない所有者に対し、区が直接改善行為を行い、それにかかった経費は所有者から徴収できる「行政代執行」制度と、所有者自ら改善できない場合、区に経費を払い改善を依頼できる「委託制度」が新たに創設されました。
この改正により、放火の恐れやごみの不法投棄に悩む周辺住民が、速やかによい生活環境を取り戻せることになります。きれいな空き地・空き家は防犯や防災の観点からも大切ですね。

 
 教科書採択に一言
記者会見

◆東京都が台東区に新設する中高一貫校で来年使われる教科書に「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社が採択されそうだという話を聞いて、はじめは信じられなかった。
◆3年前杉並で、また全国でも大きな反対を受けた教科書がまさか選ばれまい、と。
◆ところがその後入ってくる情報に不安と焦りが膨れ上がりじっとしていられなくなった。なぜならその学校の母体となるのが私の卒業した都立白鴎高校だったから。
◆同窓生とともに都教委に向けて行動を起こそう、と決めたのが7月末。正味2週間で600人以上の卒業生賛同を集め教育庁に2回足を運んだが、結果は予想はついいたものの無念。さらに訴ええていく決意を新たにした。

区議会議員 小松久子

 
 廃プラスチックの「ケミカルリサイクルシステム」

◆新日本製鐵工場見学
 杉並区では今年4月から、区内2地区で廃プラスチックの回収が始まりました。廃プラスチックとは、ペットボトルを除いたプラスチック製の容器包装物のことです。現在策定中の「ごみ半減プラン」では、今後区全域での回収を計画しています。
杉並区の廃プラスチック処理の請負業者は新日本製鐵です。環境部会では去る6月23日、ケミカルリサイクルシステム(コークス炉化学原料化法)を見に、千葉県にある新日鉄君津工場に行きました。
 東京湾を埋め立てた広大な敷地に大規模な製鐵プラントがいくつもありました。廃プラスチックをコークス炉に入れるための事前処理が行われている建物では、手選別で異物を除去するところだけに人の姿があり、そのほかは機械での流れ作業で破砕・選別・除去を行い乾電池大に成形していました。これを1200度のコークス炉で熱分解し、油とコークスとガスを回収します。それぞれ製鉄所内にある化成工場、高炉、発電所で有効利用します。大掛かりなシステムに圧倒されるとともに、100パーセントの完全リサイクルに感心しました。百聞は一見にしかず。
 杉並区は環境基本計画の中で「十年後に杉並中継所を不要にする」と大きな目標を掲げています。容器包装リサイクル法にのっとっているとはいえ収集・運搬に税金を投入します。目標達成のためには、何より「ごみとなるものは事業者は作らない・消費者は使わない」という姿勢が大切です。発生抑制のために生活の中で実践することの重要性を改めて認識して帰ってきました。

環境部会長 寺田加代子

 
 杉並を、東京をこんなまちに!

みんなでつくろう、予算提案
会員 塚原 彩子
「税金の使い方には、もっと工夫の余地があるのでは?」と思うことはありませんか。8月28日、杉並ネットが参加している杉並区・生活クラブ運動グループ地域協議会(以下地域協議会)は、予算提案集会「杉並を、東京をこんなまちに!」を開きました。

◆好評だったワークショップ
今回は例年とは趣向を変え、集会の形で皆さんの声を集めてみました。前半は全年度までの提案に対する達成状況と現在の課題を整理する発表の場とし、後半はワークショップを行いました。参加者は・食の安全・誰もが共に暮らせるまちづくり・環境の3チームに分かれ、まず今問題と思うことを出し合い、次にワイワイと活発に提案にまとめました。その一部をご紹介します。
予算提案集会
■幼児期からの食育の推進
■学校給食や商店への地域農産物の導入
■太陽光発電装置の公共施設への設置
■あらゆる世代に向けての環境教育の普及
■子どもたちのホットラインの夜間延長
■老老介護家族への応援
■障がい者の働く場・サロンをまちの中に

(Photo:初対面でも机を囲んで意見を出し合う中で提案がまとまってきます。あんさんぶる荻窪にて)


◆市民の力でまちをつくっていこう
「税金をこう使ってほしい」と来年度予算編成に向けて提案するのが予算提案。地域協議会では2000年から5年間の自治体長期方針を掲げています。そしてどれだけ達成しているか、課題は何かを点検し、提案を盛り込んだ予算提案を毎年しています。区民、NPOと区との協働を進める施策や環境・福祉施策にも前進が見られるなど、提案が確実に実ってきています。市民自身が税金の使い方を考え、提案し、参加することが大事です。来年はぜひご一緒に!

 
 
 子どもの権利条例 東京市民フォーラム

4周年記念集会に参加しました
政策委員 堀之内敏恵

 10月2日千駄ヶ谷区民館にて「子育ちを支える子どもの権利条例づくり」と題し、子どもの権利条例東京市民フォーラム4周年記念集会が開催されました。
 豊島区・目黒区など各自治体における「子どもの権利条例」づくりに向けてのさまざまな取り組みや、実施に際しての課題について報告が行われました。
 議論を進める中で。条例づくりを進めることの意義が参加者の中で共有され、また子どもを保護や育成の客体ではなく、権利の主体として捉える事の大切さが再認識されました。


 <報告> 100万筆を超えた!!

◆容器包装リサイクル法の改正を求める署名活動
昨年から皆様にご協力いただいた「容器包装リサイクル法の改正を求める署名」活動に全国で100万筆を超える署名が集まりました。国会への請願は、211名の国会議員に紹介議員となってもらって第159回通常国会に提出しました。東京選出の国会議員は50名ですが、そのうち40名が紹介議員となりました。 提出した請願は6月16日の衆・参両院の経済産業委員会で「保留」という結果になりました。これは継続という意味で、審議未了となります。残念! ご協力ありがとうございました。


 インフォメーション
◆藤田愛子 都政に翔いて12年
生活の場で問題と感じることを解決するしくみをつくるのが、政治の原点。チームを組んでテーマを決め、調査・視察・学習を重ねて政策にまとめ、議会の質問につなげてみませんか?
大学とは一味違ったゼミです。
日時: 12月4日(日) 午後3時〜5時
会場: 荻窪タウンセブン 8階会議室 (JR・地下鉄丸の内線荻窪駅より徒歩1分)
講 演: 金子勝さん (慶應義塾大学経済学部教授)
参加費: 2000円 ペアで3000円
お問い合わせ:杉並 生活者ネットワーク  TEL:03-5377-5080

◆スペシャルオリンピックスのトーチランに参加しよう!!
05年2月に長野県で開かれる、知的障がい者の方たちのオリンピック「スペシャルオリンピックス」。11月28日に開催される地区大会にあわせたトーチラン(聖火リレー)のボランティアを募集しています。(300から500mランナーとおそろいのTシャツで走ります。) 詳しいお問い合わせ先は下記へ。
杉並区トーチラン実行委員会 TEL:5347-1017


 カンパのご支援をお願いします

生活者ネットワークは多くの方々のカンパとボランティアで活動を進めています。カンパの使途としては、事務所費、レポート印刷・発送代、調査活動費などがほとんどです。ご無理のない範囲で同封の振込用紙にてカンパをお願いします。

<振込み内容>
1.堀之内敏恵と翔く市民にカンパ
2.レポート購読料 (年間購読料500円)
3.サポート会員会費 (年間2000円)
4.杉並ネットにカンパ
*振込用紙の該当欄に○をつけてください


 編集後記

7月、事務所を成田東から阿佐谷南に移しました。地下鉄丸の内線 南阿佐谷駅のすぐ上です。
お近くにいらしたときは気軽にお立ち寄りください。