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広報誌:翔く市民レポート

2005.01.11発行 No.51

バックナンバー:No.50
 当事者としての子どもや若者の声をもっと政治の場面で伝えよう
政策委員 堀之内敏恵
政策委員 堀之内敏恵
 2007年を境に日本の人口は減少し、いよいよ少子高齢化が現実となって迫ってきました。子どもたちを取りまく環境は、虐待やめまぐるしく変わる教育制度や、過酷な競争など大変厳しい状況になっています。最前線で子どもと向き合ってきた堀之内敏恵さんに現状と課題をききました。

藤田 子どもをめぐる環境は悪化の一途です。若いカップル、特に女性の、仕事と家庭を両立させる支援が整っていません。本当に子どもを産みたいと思える社会状況にないことが、子どもを取り巻く環境に悪影響を与えています。堀之内さんは現在仕事と大学を両立させながら、子どもに関する地域活動をしていますが、どのようなことを実践していますか?また、その中から見えてきた子どもの状況はどうですか?

堀之内 学童保育や全児童対策といった放課後支援事業、プレイパークや自然体験活動などの遊び、子どものヘルプラインなどの活動に関わってきました。放課後支援事業では民営化が押し寄せる中で、経費節約のみが主題で、民営化によって子どもたちにどのようなメリットがあるのかは語られません。また、子どもの居場所がないと言われますが、地域にたくさんある社会教育施設は子どもを利用者としては捉えていません。運動・外遊びの中心となっている公園の開放や学校の校庭解放も、自由な遊びの場にはなっていません。「心の居場所」を求めて電話を掛けてくるこどもたち。ヘルプラインにはたくさんの子どもの声が届きます。電話を介しての会話には、日常のちょっとした悩みや出来事の報告も多く、電話の向こうの子どもが置かれている人間関係の希薄さを感じます。

藤田 福祉職などこれらの地域活動を支える人たちはどんな状況ですか。

堀之内 今、児童福祉も含め福祉職の多くは、正規職員からパートやアルバイトへ切り替えが進んでいます。新たに福祉職をめざす若者は、正規雇用の道が狭められる中、子どもを思う熱意で厳しい雇用条件のもと日々働いています。不安定で、使い捨ての働き方を強いられた状態で子どもに向き合うことは、子どもにとってもプラスに作用しません。また、継続的な関わり合いも困難になります。フリーターやニートなど若者をめぐる働き方が問題になっていますが、社会構造の中で必然的に出てきた問題だと思います。

藤田 日本が子どもの権利条約を批准して10年になりますが、子どもを取り巻く状況が良くなったとは思えません。
 私も12年間子どもの事をあらゆる角度から提案してきました。現場を知っている堀之内さんには、子ども・若者が語る当事者の声をもとに実態を明らかにし、課題を捉えた政策実現を期待します。

私たちは、堀之内敏恵さんを応援します
  子どもの権利条例の制定が東京の自治体から発信されはじめています。石原都政の子どもへの厳しい政策に真正面から向かうのは大変ですが、子どもたちと一緒に私たちの暮らすこの街を「子どもにやさしいまち」にすることをめざして地域を作り変えていく勇気と喜びを共有できる人・堀之内敏恵さんを選びたいと思います。 

 
 藤田愛子、12年の集いでバトンタッッチを表明 ― 金子勝氏をゲストに

 今年7月で都議会議員3期目の任期を終えようとしている藤田愛子のしごとを振り返り、来る都議選に向けて弾みをつけようと「藤田愛子 都政に翔いて12年」のつどいを昨年12月4日、荻窪のタウンセブンで開催しました。

藤田愛子から力強いエールをうける堀之内敏恵
藤田愛子から力強いエールをうける堀之内敏恵

 第一部は、経済学の枠にとどまらない幅広い見地からの論評で多くのファンをもつ慶應大学教授、金子勝氏の講演会。9・11に端を発してのイラク戦争、テロの連鎖など、混迷する国際社会における日本の位置や、小泉内閣が固執する米国追従政策の問題点を日本のメディアが正確に報じようとしないことなどTVでもおなじみの辛口コメントに始まり、「これからは分権型社会。多様性を認め合う民主主義をすすめ、地域が力をつけ活性化することで真の循環型社会をめざすべき」と熱く語られ、私たちは力づけられました。

  藤田愛子の12年の活動と首都東京の課題がパワーポイント映像で振り返り、藤田より都議のバトンを堀之内敏恵に渡していくことの表明があり、これを受け堀之内敏恵が都政に向けてチャレンジする決意を力強く語ると、参加者から盛大な拍手が贈られました。

 

―都議会報告― 三井物産の社会的責任(CSR)は???

 石原知事のディーゼル車ノー作戦にケチがついた。内部告発でディーゼル車の粒子状物質除去装置(DPF)のデータ捏造が明らかにされました。事業者は準備期間が短く、大変な思いをしてこのDPF装置を取り付けました。このため、都は事業者に対して約18億円の補助金を支出し融資もしました。
 物産にも失望しますが、再調査のデータ偽装に気付かなかった都庁の役人の緊張感の無さにも呆れるばかりです。体質は同根といえます。

  都議会環境委員会では三井物産の刑事告発と、参考人招致を決めましたが、私たちネットは、議会の調査権を行使するための「百条委員会」の設置を代表質問で求めました。司直の手に渡ってしまうと、都民には見えにくくなります。条例の付帯決議に事業者やメーカーへの配慮とあるのですから、議会は自らの調査権を発揮すべきです。

 

区議会報告 議員の条例提案と教育委員の選任

 平成16年度の最後の定例会は、11月22日から12月6日まで開催されました。今回、初めて杉並自民議員連盟から議員提案がされ、「杉並区商店街活性条例」が、全会派一致で可決されました。新しい条例を、議員サイドから提案するケースは初めてのことですが、「立法」は議会の役割の一つであるはずです。今回の事例を先駆けとして、今後、議員提案が活発にされ、議会の活性化に繋げたいと考えます。

 教育委員の選任については反対をしました。4年前には、5人の教育委員の構成にバランスを欠いていることと、選任に至るまでの情報が不十分であったことを理由に反対をしています。今回の場合も、これらのことは十分に配慮されたとはいえません。教育委員には、広い見識のもとに、公平・公正な判断ができる人物であることが求められ、どのような人を選ぶのかは、子どもを学校に通わせている保護者にとっても、大きな関心事で、情報提供が求められます。また、時代の変化に対応でき、子どもの実感が理解できる人材や、若い人を積極的に登用することも必要ではないでしょうか。今回は、二人の方についての再任ですので、4年間の委員としての活動も分析しました。このお二人は、教科書採択の際には「新しい歴史教科書」を積極的に容認され、議論の内容から、私たちの考えからはほど遠いと判断しました。杉並の子どもたちには、正しい事実と知識を提供し、そこから各々が考え、深め、判断できる力を付けていく、という教育が提供されことを望む、との意見を述べて反対をしました。

 一般質問は、新潟県中越地震を受けて、杉並区の防災対策について、環境教育の充実についての2つの項目で行いました。

政策ゼミから議会質問づくり

  杉並ネットは昨年、学生など若者を対象に、自分に関心のある課題をテーマとして政策をつくり、議員の議会質問につなげることで政治参加を実感しようと実践講座「政策ゼミ」を6月から5ヶ月間開講しました。区議会第4回定例会での小松久子の一般質問はその集大成です。
  藤田愛子を校長に、区議もゼミ生たちと一緒に、日ごろ地域で、また社会に対し感じていることから課題を出し合い、学習、調査、見学、聞き取りなどを経て、政策にまとめたテーマは2つ。杉並区民、とくに20代の若者世代の投票率は非常に低いことの解決策として「投票率を上げるための具体的施策」と、生活体験を重視したカリキュラムを取り入れて地域の人が先生となる「地域でつくる新しい学校」についての提案です。